プレゼンは、プレゼンターと参加者の双方向コミュニケーションです。
途中でプレゼンターから質問を投げかけられることや、プレゼン後に感想を求められることも少なくありません。
そんな中、突然プレゼンの感想を求められてびっくりしてしまった経験はありませんか?
感想は準備をしていないとなかなか上手く話すことはできませんし、当たり障りなく「とてもわかりやすかったです~~」とごまかすしかなかった…と後悔することも多いと思います。
そこで、今回はプレゼンの感想を上手に伝える方法と、実際に私が良く使う感想の例文を紹介していきます。
プレゼンで良い感想を述べるための考え方
プレゼンの感想は定型文があってそれを毎回使えばいい、というわけではありません。
なぜなら、毎回プレゼンのテーマは変わりますし、コンテンツ次第でこちらが伝えるべき感想も変わってくるためです。
そこで、どんなシチュエーションになっても適切に感想を述べられるように、プレゼンで良い感想を述べるための考え方を身に着けておきましょう。
良い感想=プレゼンターが嬉しくなる感想と考える
まずは、良い感想というのはどのような感想か考えていきます。
もちろん、他の人が思いつかないような視点から感想を出すことができれば、周りの人にも感心されますし、プレゼンター側も「おおっ」と驚くことでしょう。
しかし、毎回のプレゼンでそのような機転の利いた感想を述べるには修行(?)が必要ですし、場合によってはうまく感想が出てこないこともあります。
そこで、感想を述べる時に重要な視点として、プレゼンターに喜んでもらうということを念頭に置いておきましょう。
そもそも感想はプレゼンターのために伝えるものですので、プレゼンターに喜んでもらえたらその感想はひとまず成功と言ってよいと思います。
しかし、これだけだと「ただプレゼンを褒めれば良いのか?」という疑問にも繋がってくると思いますので、もう少し深掘りして考えてみます。
プレゼンに興味を持って聞いていたことを伝える
先ほど、プレゼンの良い感想は、プレゼンターに喜んでもらうことと定義しましたが、あなたがもしプレゼンターだったとして、どんな感想を言われたら嬉しいですか?
もちろん、感性は人それぞれですし、とりあえずベタ褒めしてもらえたら幸せ!という方も多いと思います。
ただ、感想はただ褒めればいいというものではありませんし、場合によっては厳しい意見を言わなくてはいけないこともあるかもしれません。
そこで、どのように感想を述べるとしても共通で持っておきたい考え方を紹介します。
それは、プレゼンに興味を持って聞いていたことが伝わるような感想です。
好きの反対は無関心とはよく言ったものです。
感想を求めた時に、ほとんどプレゼンの内容を聞いていなかったような感想が返ってくると、プレゼンにダメ出しのフィードバックをされるよりも余程がっかりしませんか?
プレゼンを褒めるにしても何か指摘するにしても、まずは「私はプレゼンの内容に興味を持って聞いていましたよ~!」ということがはっきり伝わるように感想を述べると、プレゼンターも自分の努力や頑張りを認められたような気分になりやすいです。
プレゼンを聞いている間に、どんな感想を言うか考えておく
プレゼンに興味を持って聞いていたとしても、突然のタイミングで感想を求められたら焦りますよね。
プレゼンをしっかり聞いていて、本当はもっと言いたいことがあったはずなのに、唐突には出てこなかった。。。という苦い経験を私も何度かしたことがあります。
そこで、プレゼンを聞いている間に感想を考えておくという心構えが役に立ちます。
あらかじめ感想を用意しておくことによって、伝わりやすく構成された文章で感想を伝えることができますし、何か感想を言おう!と考えてプレゼンに臨むことで内容理解の促進にも繋がります。
なんとなくでプレゼンを聞くのではなく、何かしら自分の考えを持ちながら聞くと良いでしょう。
☆ プレゼンの内容に興味を持って聞いていたことを伝える
☆ プレゼンを聞いている間に感想を考えておく
ちなみにこれらの考え方は、質疑応答にも活かせるものになります。
質問をするのが苦手という方はこちらの記事もご一読ください。
みなさん、このような状況を目にすることはよくありませんか?「……以上で私のプレゼンを終了します。何か質問ある方は挙手をお願いします!」シーン……。特に内容が難しかったり、参加者数が多かったりすると、気後れして質問がし[…]
実際に使える!プレゼンの感想例文
ここまでで、プレゼンで良い感想を述べるための考え方を説明してきましたが、いよいよ実際に使える例文の紹介に入ります。
今回は、「パワーポイントの上達方法」というプレゼンを聞いたと仮定して、感想を組み立てていきましょう。
プレゼンを通して自分に起きた変化を伝える感想例
感想例として私が最もよく使う定型文として、プレゼンを聞いたことで自分の身に起きた変化を伝えるというものがあります。
色んなシーンで使えるように抽象化すると、「私はこれまで○○だと思っていたのですが、~~さんのプレゼンで◇◇ということを学んで、☆☆と考えるようになりました!」といった形になります。
これを、パワーポイントの上達方法というプレゼンテーマに沿って組み立てていきましょう。
「私はこれまでパワーポイントの上手い、下手というのはデザインのセンスで決まってしまうと思っていたのですが、田中さんのプレゼンで見やすいパワーポイントに必要な知識を学べて、センスよりも基本的な操作や心配りの方が大切だと考えるようになりました!」
実際の感想では、具体的にプレゼンのどの部分が学びにつながったのか、ということなども組み込みながら話すのでもう少し長文になると思いますが、大枠はこのような話し方をすると良いでしょう。
この感想例のポイントとしては、プレゼンに興味を持って聞いた結果、自分の考え方が変わった!ということをアピールできている点になります。
プレゼンは参加者に何かしらの「変化」を与えることを目的に行われることがほとんどですので、「考え方が変わりました!」と言ってもらえるのはとても嬉しかったりします。
今回のプレゼンでさらに興味が出たことを伝える感想例
また、もう1つ使える例を紹介します。
それは、今回のプレゼンを聞いて、さらにそのテーマについて興味を持ったことを伝える感想例です。
この感想例は、感想の後半に使えると良いです。
こちらも色々なシーンで使えるように抽象化すると、「~~(感想前半)、今回のプレゼンは全体的に興味深く聞かせていただいたのですが、○○の部分について△△の話をもっと詳しく知りたいと感じたので、もし機会があればまたお話を聞かせてください!」といった形になります。
これを、パワーポイントの上達方法というプレゼンテーマに当てはめてみましょう。
「~~(感想前半)、今回のプレゼンは全体的に興味深く聞かせていただいたのですが、理想の色の組み合わせについて、他にどういうパターンの配色ができるのかもっと詳しく知りたいと感じたので、もし機会があればまたお話を聞かせてください!」
1つ目に紹介した感想例を前半で使って、この感想例を後半で使うとそのまま感想として使えたりもします。
この感想例のポイントは、「また話が聞きたい」という次に繋がるポジティブな感想を述べられているという点です。
「面白かったのでまた話を聞きたいです!」と言われて、嫌な気分になる人はいませんよね。
どの部分に興味を持ったのかを具体的に伝えられるとベストです。
敬意と感謝の気持ちが伝わればOK
ここまで私が良く使う定型文を紹介しましたが、このフレーズ通りにやれば必ずうまくいくというわけではありません。
最終的にはやはり、あなたのプレゼンターに対する気持ちが一番はっきりと伝わります。
プレゼンを作ってくれたプレゼンターへの敬意と感謝の気持ちを持って感想を述べれば、その想いは必ず届くはずです。
先ほどの例文はあくまでその気持ちが伝わりやすいような構成例であることを忘れず、自分の言葉も交えて感想を伝えることが大切です。
プレゼンターへの感謝を感想で伝えよう
プレゼンでは、基本的にはプレゼンター側が最後に「ご清聴ありがとうございました」と伝えてくれることが多いです。
しかし、プレゼンターが手間暇かけて作ってくれたプレゼンを、私たちは無料で(有料の講演でない限りは)聞かせてもらっています。
自分たちのためにわかりやすいプレゼンを作ってくれたプレゼンターに感謝の気持ちを込めるという意味でも、しっかりと感想を述べられるようにしておきましょう。
では、また別の記事でお会いしましょう。